【第6話】Team History 2011-2019

エッセイ
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年を越して、2014年になった。

この頃から、チームのホームページを立ち上げて、新たに参加してくれる人を募ってみた。ダメもとで始めてみた試みだったが、すぐに数人の人がメッセージを送ってきてくれて、参加してくれることになった。

その中でも印象的だったのが、坂本さんだ。

出身は千葉県で、仕事の関係で長崎市に引っ越してしたそう。大学時代にサークルでバスケをしていたこともあり、すぐに紅白戦に入ってもらえるようなレベルの方だった。そんな坂本さんは、年齢こそ3つや4つほど上だったけれど、いつも笑顔でバスケに参加してくれたので、みんなすぐに打ち解けた。
練習後に上野・健斗とともに一緒に坂本さんを連れて飲みに出て、さらにその勢いで坂本さんの家に遊びに行ったことさえある。みんなでウイイレをして、気付いたらその場で寝ていて、朝まで居たと思う。仕事で疲れていたはずなのに、全く世話のかかる後輩どもを、坂本さんは嫌な顔ひとつせず相手をしてくれた。仕事の都合上、坂本さんは徐々に参加頻度が減り、いつの間にか参加できなくなってしまったけれど、今どきのSNSを通じて出会えた、素敵な先輩であり、素敵な仲間だった。

転勤族だと言っていたが、今はどこで頑張っているのだろうか。またいつか、坂本さんと一緒にバスケをやりたいと、心からそう思う。

話は少し戻るが、坂本さんと飲みに出たとき、実はもう1人、途中から村崎を呼ぼうという話になった。程よく酔っていて気分の良かった上野が電話をかけてみると、それとは真逆のテンションで村崎が電話に出た。

なぜこんなにも落ち込んでいるのか。

話を聞いていると、村崎はバスケットリングがある公園で1人練習をしていた。なんと夜中の11時頃である。本人曰く、その日の練習での自分の出来に納得がいかず、悔しくて涙を流しながら練習していたと言うのだ。なんてストイックな姿勢なのかと感心した。
…と言うのは後日の話で、あろうことか酔っ払ったこの4人は、不覚にも「意識高いわ!!」と電話越しに高らかに笑っていたのである。どの口が言うと揶揄されるかもしれないが、頑張っている人を笑うような不謹慎な野郎どもはすこぶる許せない。もし今の自分がその場に居たら、この不謹慎な野郎どもの料理に、「くたばってしまえ」と言わんばかりの唐辛子を混ぜ込んでやったはずだ。いや、直接喉の奥にねじ込んでいたかもしれない。

後日、改めて考え直したときは本当に嬉しかった。バスケットボールをプレゼントしてから1ヶ月くらいの話なのだ。もちろん、ボールをプレゼントした最大の理由は、本人には失礼だが、誕生日と言うよりも「バスケをもっと好きになってほしい」との思いからだった。
それがまさかこんな短期間で、更に言えば初心者の村崎がここまで頑張っている。「自分も頑張らないとな」と思わせてくれたし、初心者の村崎がここまでバスケットボールに真っ直ぐに向き合ってくれている。キャプテンとして願ってもないことだった。

それからというもの、村崎はメキメキと成長を続け、荒削りではあるものの、今となっては、紅白戦でみんなと遜色がないほどバンバンと得点を重ねるようになった。
それがチームとしても相乗効果を生み、紅白戦でも公式戦でも、彼の素直な性格と、持ち前の明るいキャラクターが間違いなくみんなのモチベーションの一部になっている。公式戦で得点を決めようものなら、おそらく誰が沈めるゴールよりも相手にとっては痛いはずだ。それほどまでに彼のゴールは、みんなにとって頼もしいゴールなのだから。

続く

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エッセイ
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エッセイ
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エッセイ
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